「立派なホームページを作ったのに、誰にも見られていない気がする」
「『地域名+業種』で検索しても、ウチの会社が出てこない」
「SEO対策という言葉は聞くけれど、具体的に何をすればいいのか分からない」
もし、貴社が今、このようなお悩みを抱えているとしたら。
それは、貴社のホームページが、インターネットという広大な砂漠の真ん中に、「看板も出さずにポツンと建っている」のと同じ状態かもしれません。
こんにちは。私はこれまで、数多くの中小企業様のWeb戦略を支援し、「検索されないサイト」を「24時間集客し続けるサイト」へと変貌させてきました。
多くの経営者様が、「ホームページを作れば、自然にお客さんが来る」と誤解されています。
しかし、現実は残酷です。GoogleやYahoo!などの「検索エンジン」に好かれる作りになっていなければ、貴社のサイトは存在しないも同然なのです。
「SEO対策」と聞くと、難しいプログラミングや、裏技のようなテクニックを想像されるかもしれません。
しかし、その本質はもっとシンプルで、人間味のあるものです。
SEOとは、「検索してくるお客様に対する、最高のおもてなし」のこと。
この記事では、専門用語を一切使わず、経営者様が知っておくべき「SEO対策の基本」と「検索エンジンに好かれるホームページの絶対条件」を徹底解説します。
これを読めば、貴社のホームページがなぜ検索されないのか、そしてこれからどうすれば「行列のできるWebサイト」になるのか、その道筋がハッキリと見えるはずです。
1. そもそもSEOとは? 専門用語なしで「検索の仕組み」を解説
SEO(Search Engine Optimization)は、日本語で「検索エンジン最適化」と訳されます。
これだけ聞くと難しそうですが、要するに「Google検索で、上位(1ページ目)に表示させるための工夫」のことです。
なぜ、上位表示が必要なのでしょうか?
それは、検索する人の9割以上が「検索結果の1ページ目」しか見ないからです。2ページ目以降にあるサイトは、ほとんどクリックされません。つまり、ビジネスチャンスがゼロに等しいのです。
では、Googleはどうやって順位を決めているのでしょうか?
これを理解するには、Googleを「世界一巨大な図書館の司書さん」だと想像してください。
Googleは「気が利く司書さん」である
お客様(検索ユーザー)が、図書館(インターネット)にやってきて、司書さん(Google)にこう尋ねます。
「腰が痛くて困っているんだけど、いい治し方はないかな?」
この時、司書さんは、図書館にある何億冊もの本(Webサイト)の中から、「この人の悩みを解決するのに、最も役に立つ本」を選んで、おすすめ順に並べて提示します。
これが「検索順位」です。
司書さん(Google)が選ぶ基準は、主に以下の2つです。
- 中身の良さ:その本には、悩みを解決する正しい答えが詳しく書いてあるか?
- 読みやすさ:その本は、文字が読みやすく、整理されているか?
SEO対策とは、貴社のホームページを、この司書さんに「これは素晴らしい本(サイト)です! お客様に自信を持っておすすめできます!」と認めてもらうための活動なのです。
2. 検索エンジンに好かれるホームページ、3つの絶対条件
では、具体的にどんなホームページが「司書さん(Google)」に好かれるのでしょうか?
細かいテクニックは無数にありますが、経営者様が押さえておくべき「絶対条件」は3つだけです。
条件1:Googleが読める「正しい言葉(テキスト)」で書かれている
Googleは非常に賢いAIですが、人間のように「写真」を見て内容を理解することはまだ苦手です。
Googleは、ホームページに書かれている「文字(テキスト)」を読んで、何屋さんなのかを判断しています。
【よくある間違い】
おしゃれなチラシを作ったから、その画像をそのままホームページに貼り付けただけのサイト。
→ 人間には読めますが、Googleには「ただ画像があるだけ」としか認識されません。文字情報がないため、「何屋さんか分からない=検索結果に出さない」という判断をされてしまいます。
【正解】
サービス内容、料金、社長の挨拶などを、しっかりと「文字(テキストデータ)」として入力すること。
これが、Googleに認識してもらうための第一歩です。
条件2:スマホで快適に見られる「使いやすさ」がある
今、検索する人の7割〜8割はスマートフォンを使っています。
Googleは、「スマホで見やすいサイト」を優先的に上位表示するというルールを明確にしています(モバイルファースト)。
- 文字が小さすぎて読めない
- ボタンが押しにくい
- 表示されるのに何秒もかかる(重い)
このようなサイトは、お客様にとってストレスです。
Googleは「お客様にストレスを与えるサイト」を嫌います。
「スマホ対応(レスポンシブデザイン)」は、もはやオプションではなく、SEOのスタートラインです。
条件3:他にはない「専門的な答え(コンテンツ)」がある
これが最も重要です。
Googleが一番評価するのは、「検索した人の悩みを、どれだけ深く解決できるか」です。
例えば、「新宿 税理士」で検索する人は、何を知りたいのでしょうか?
ただの住所や電話番号ではありません。
「相続に強いのか?」「費用はいくらか?」「親身になってくれるか?」を知りたいはずです。
- どこにでもある定型文だけのサイト(×)
- 「新宿で創業30年、相続税トラブルをゼロにするための5つのポイント」など、プロの知見が書かれたサイト(○)
貴社にしか語れない「専門知識」や「経験に基づくアドバイス」が豊富にあるサイトほど、Googleは「価値がある」と判断し、順位を上げます。
3. 多くの経営者がやりがちな「SEOの間違い」ワースト3
良かれと思ってやっていることが、実はSEO的にマイナスになっているケースが多々あります。代表的な3つの間違いをご紹介します。
間違い1:「会社名」で検索して安心している
「自分の会社名で検索したら1位に出たよ! だからSEOは大丈夫」
これは大きな勘違いです。
「会社名」で検索してくれるのは、既存のお客様か、すでに貴社を知っている人だけです。
SEOの本当の目的は、貴社を知らない「新規のお客様」に見つけてもらうこと。
彼らは会社名を知りません。
「地域名+リフォーム」「腰痛 治し方」「クラウド会計 導入」といった「悩みキーワード」で検索します。
この「悩みキーワード」で上位に表示されて初めて、SEO対策ができていると言えるのです。
間違い2:デザイン重視で「中身スカスカ」
「とにかくカッコいいサイトにしてください」
デザイナーにそう依頼して、写真は美しいけれど、文章がほとんどないサイトを作ってしまう。
前述の通り、Googleは「文字」を読みます。
美しい写真は「信頼感」を作るために重要ですが、SEOの観点では、「お客様へのメッセージ(文章)」が不足しているサイトは評価されません。
デザインと文章量は、トレードオフではなく両立させるべきものです。
間違い3:作ってから一度も更新していない
ホームページは「生もの」です。
最終更新日が「2018年」で止まっているサイトを、Googleはどう思うでしょうか?
「この情報は古いかもしれない」「もう営業していないかもしれない」と判断し、順位を下げていきます。
「ブログ」や「お知らせ」、「施工事例」などを定期的に更新し、「このサイトは常に最新情報を提供していますよ」とアピールし続けることが重要です。
4. 今すぐできる!「検索されるサイト」にするための5つのステップ
では、これからホームページを作る、あるいはリニューアルする際に、具体的にどうすればいいのか。経営者様が主導すべき5つのステップを解説します。
STEP 1:お客様の「悩みキーワード」を知る
まず、お客様がスマホの検索窓に「どんな言葉」を打ち込んでいるかを想像してください。
- 貴社が工務店なら:「注文住宅 失敗しない」「キッチンリフォーム 費用 相場」
- 貴社が学習塾なら:「〇〇駅 個別指導」「中学生 英語 苦手」
この「キーワード」こそが、お客様の心の声です。
この言葉をリストアップすることから、SEO対策は始まります。
STEP 2:トップページに「3秒でわかる答え」を置く
検索してサイトに来た人は、せっかちです。3秒見て「求めている情報がない」と思えば、すぐに戻るボタンを押します。
トップページの一番目立つ場所(キャッチコピー)に、STEP 1のキーワードに対する答えを書いてください。
- ×「誠心誠意、対応します」
- ○「〇〇駅徒歩3分。英語が苦手な中学生専門の個別指導塾です」
これだけで、Googleにもお客様にも「何屋か」が伝わります。
STEP 3:ブログやお知らせで「プロの知見」を出す
ホームページの中に、「お役立ちコラム」や「ブログ」のコーナーを作りましょう。
そこで、普段お客様から聞かれる質問への回答を書いていくのです。
- 「外壁塗装のベストな時期とは?」
- 「税務調査が来る前にやっておくべきこと」
プロである貴社にとっては当たり前のことでも、お客様にとっては「有益な情報」です。
これが蓄積されると、様々なキーワードで検索に引っかかるようになり、サイトへの入り口が劇的に増えます。
STEP 4:Googleマップ(MEO)も同時に整える
地域密着のビジネス(店舗、クリニック、士業など)なら、Googleマップへの登録(Googleビジネスプロフィール)は必須です。
「近くの〇〇」と検索された時、ホームページより先に地図が表示されることが多くなっています。
ここを整備し、ホームページとリンクさせることで、SEO効果の相乗効果(サイテーション効果)が期待できます。
STEP 5:表示スピードとセキュリティ(SSL)を点検する
これは制作会社にお願いする部分です。
- SSL化:URLが「http」ではなく「https(鍵マーク付き)」になっているか。なっていないと「保護されていない通信」と表示され、Googleの評価が下がります。
- 表示速度:スマホで開いた時、サクサク動くか。
これらは「Webサイトの基礎体力」です。契約前に必ず確認してください。
5. SEOに強い制作会社の選び方
最後に、SEOに強いホームページを作ってくれるパートナーの選び方をお伝えします。
「デザイン」より「設計」の話をする会社を選べ
打ち合わせで、「どんな色が好きですか?」「どんな雰囲気がいいですか?」と、見た目の話ばかりする会社は要注意です。
本当にSEOに強い会社は、最初にこう聞きます。
「御社のターゲットはどんな人で、どんなキーワードで検索してきますか?」
「競合他社のサイトにはない、御社の強みは何ですか?」
SEOは、デザインではなく「設計(言葉と構造)」で作られます。
貴社のビジネスを理解しようとし、「検索キーワード」から逆算してサイト構成を提案してくれる会社を選んでください。
「絶対1位にします」という会社は詐欺と思え
「月額〇万円で、絶対に検索1位にします」という営業電話がかかってくることがありますが、これは断言します。詐欺、もしくは危険な手法です。
Googleのアルゴリズム(順位決定の仕組み)は非公開であり、神様でない限り「絶対」はあり得ません。
まともな制作会社は、「1位を目指すために、地道にこういう施策を積み上げましょう」と、王道の方法を提案します。
6. まとめ:SEO対策は「コスト」ではなく「資産」になる
ここまで、SEO対策の基本をお伝えしてきました。
やることが多くて大変そうだと感じたかもしれません。
しかし、広告費とSEOの違いを考えてみてください。
広告は、お金を払っている間だけ集客できますが、止めた瞬間にゼロになります(消費)。
一方、正しいSEO対策で作られたホームページやブログ記事は、一度上位表示されれば、広告費ゼロで、24時間365日、新規のお客様を連れてき続けます。
それは、時間が経つほどに価値を生む「会社の資産」になるのです。
「とりあえずあるだけのホームページ」を作るのか。
それとも、「未来のお客様を自動で連れてくる資産」を作るのか。
SEO対策とは、Googleという司書さんを通じて、まだ見ぬお客様に「ここに、あなたの悩みを解決するプロがいますよ」と手を挙げる行為です。
ぜひ、貴社の素晴らしいサービスが、それを必要としているお客様に届くよう、正しいSEO対策を取り入れたホームページ制作を検討してみてください。

