WebサイトとSNSの使い分け。集客効果を2倍にする連携テクニック

「Instagramのフォロワーは増えてきたけど、売上が伸びない」

「ホームページは作ったけど、アクセスが少なくて放置気味…」

「結局、SNSとWebサイト、うちはどっちに力を入れるべきなの?」

もし、貴社が今、このように「SNS」と「Webサイト」を別々のものとして考えているとしたら。

あるいは、「SNSが流行っているから、Webサイトはもう要らないかな」と考えているとしたら。

非常にもったいないことをしています。

それは、例えるなら「駅前で大量のチラシ(SNS)を配っているのに、肝心のお店(Webサイト)のシャッターが閉まっている」ような状態です。

こんにちは。私はこれまで、数多くの個人事業主様や中小企業様のWeb集客を支援してきましたが、成功している企業は例外なく、「SNS」と「Webサイト」を巧みに使い分け、連携させています。

この2つは、対立するものではありません。

役割が全く違う「2人の協力者」なのです。

片方だけでは、集客の穴が開いたままです。しかし、この2つを正しく連携(リンク)させることができれば、広告費をかけずに、集客効果を2倍、3倍に膨らませることが可能です。

この記事では、多くの経営者が勘違いしている「SNSとWebサイトの決定的な役割の違い」と、明日から使える「見込み客を逃さない連携テクニック」を、専門用語を使わずに徹底解説します。


目次

1. そもそも何が違う? 「チラシ」と「店舗」で理解する役割

まず、SNSとWebサイト、それぞれの「得意分野」と「役割」を明確にしましょう。

これを理解するだけで、運用の方針がガラリと変わります。

SNS(Instagram, X, Facebook)=「駅前で配るチラシ」

SNSの役割は、「認知(知ってもらうこと)」「交流(親近感)」です。

ビジネスで例えるなら、駅前で配る「チラシ」や、ふらっと立ち寄れる「屋台」のようなものです。

  • 特徴(フロー型):情報はどんどん流れて消えていきます。
  • 得意なこと:拡散力が高い。「なんとなく良さそう」「楽しそう」という空気感を伝えること。
  • 苦手なこと:深い情報の提供。過去の情報の検索。クロージング(契約)。
  • お客様の心理:「暇つぶしに見ている」「面白いものないかな?」

Webサイト(ホームページ)=「品揃え豊富な本店」

Webサイトの役割は、「信用(信頼獲得)」「成約(クロージング)」です。

ビジネスで例えるなら、商品がきれいに陳列され、詳しいカタログがあり、レジがある「本店(実店舗)」です。

  • 特徴(ストック型):情報は蓄積され、資産になります。
  • 得意なこと:情報を整理して伝えること。信頼性を証明すること。予約や購入を完了させること。
  • 苦手なこと:待っているだけでは人が来ない(認知)。
  • お客様の心理:「詳しく知りたい」「失敗したくない」「比較検討したい」

勝ちパターンは「SNSで集めて、Webで決める」

もうお分かりでしょう。

「チラシ(SNS)」だけで高額商品を売るのは難しいですし、「店舗(Webサイト)」があっても、場所を知られなければ誰も来ません。

SNSで「興味」を持たせ、Webサイトという「本店」に誘導し、そこでじっくり接客して「契約」してもらう。

この「黄金ルート」を作ることこそが、Web集客の正解です。


2. なぜ「SNSだけ」では売上が安定しないのか?

「でも、インスタだけで集客できている店もあるよ?」

そう反論されるかもしれません。確かに、単価の安い飲食店や美容室の一部では可能です。

しかし、中小企業や高単価ビジネスにおいて「SNS一本足打法」は、経営上のリスクが高すぎます。

理由1:情報が「流れる」ので、資産にならない

SNSは「今」を伝えるツールです。

貴社が渾身の想いで書いた投稿も、3日経てば誰の目にも触れられなくなります。

常に投稿し続けなければ集客が止まってしまう、いわば「自転車操業」になりがちです。

一方、Webサイトの記事は、一度書けば検索エンジンを通じて、1年後もお客様を連れてきてくれます。

理由2:「信頼」の深さが足りない

SNSのプロフィールと投稿写真だけで、50万円のリフォーム工事や、毎月数万円の顧問契約を即決できるでしょうか?

お客様は必ず不安になります。

「会社概要はあるか?」「詳しい実績は?」「代表者の経歴は?」

これらを網羅したWebサイトがあって初めて、「実態のある、ちゃんとした会社だ」という安心感が生まれ、問い合わせという行動に移れるのです。

理由3:アカウント凍結のリスク(他人の土地)

これが最大のリスクです。

SNSは、運営会社(Meta社など)の「土地」を借りている状態です。

ある日突然、規約変更や誤BAN(アカウント停止)を食らえば、数千人のフォロワーも顧客リストも、一瞬でゼロになります。

Webサイトという「自社ビル」を持っていないことは、ホームレス状態で商売をしているのと同じくらい不安定なのです。


3. 集客を2倍にする! 具体的な「連携テクニック」3選

では、具体的にどうやってSNSとWebサイトを連携させればいいのでしょうか?

単にプロフィール欄にURLを貼るだけでは不十分です。

お客様が思わずクリックしたくなる「仕掛け」が必要です。

テクニック1:「予告編」と「本編」の関係を作る

SNSの投稿ですべてを語ろうとしていませんか?

SNSはあくまで「チラシ」です。すべてを見せてしまっては、Webサイトに来る理由がなくなります。

  • SNS(予告編):「〇〇の施工事例をアップしました! 今回のポイントは、驚きの収納術です。ビフォーアフターの写真はWebサイトで公開中!」
  • Webサイト(本編):詳細な写真、工事の金額、お客様の感想、担当者の苦労話をたっぷり掲載。

SNSで「気になる!」という種をまき、「続きはWebで」と誘導する。

これにより、Webサイトへのアクセスが増えるだけでなく、Webサイトを見たお客様は「既に関心が高い状態」なので、成約率も高まります。

テクニック2:Webサイトに「SNSの空気感」を取り込む

逆に、Webサイト側にもSNSの要素を取り入れましょう。

Webサイトのトップページに、InstagramやX(Twitter)のタイムラインを埋め込んで表示させます。

Webサイトは情報が固定されているため、どうしても「動き」が見えづらいです。

そこに最新のSNS投稿が表示されていると、

「あ、この会社は今日も元気に稼働しているな」

「スタッフの仲が良さそうだな」

という「現在の空気感」が伝わり、親近感と安心感を与えます。

テクニック3:ブログ記事をSNSで「再利用」して拡散する

Webサイトで書いた「お役立ちブログ記事」を、そのまま眠らせておくのはもったいないです。

ブログの内容を要約して、SNSで発信しましょう。

  1. Webサイトで「外壁塗装の失敗しない選び方」という濃い記事を書く。
  2. その要点を3枚の画像にまとめ、Instagramで投稿する。
  3. X(Twitter)で「選び方のポイント3選」としてつぶやく。
  4. それぞれの投稿に「詳細な解説記事はこちら」とリンクを貼る。

一つのコンテンツを使い回すことで、SNSのネタ切れも防げますし、Webサイトへの流入も増やせます。一石二鳥のテクニックです。


4. 媒体別! 使い分けの「正解」パターン

SNSにはそれぞれ特徴があります。貴社のビジネスに合わせて、Webサイトとどう組み合わせるのが正解か、代表的なパターンをご紹介します。

パターンA:【Instagram × Webサイト】(BtoC、店舗、視覚重視)

  • Instagramの役割:カタログ、世界観の提示。
    • 綺麗な写真で「憧れ」を作る。
    • ストーリーズで「親近感」を作る。
  • Webサイトの役割:詳細情報の補完、予約。
    • 「メニュー・料金表」「予約システム」「詳しいアクセス」を置く。
    • インスタで写真を見て「いいな」と思った人を、Webの予約フォームで確実に刈り取る。

パターンB:【X(Twitter) × Webサイト】(BtoB、情報発信、個人事業主)

  • X(旧Twitter)の役割:拡散、人柄の発信。
    • 業界ニュースへの見解や、仕事へのマインドをつぶやく。
    • 「この人はプロだ」「面白そうな人だ」と思わせる。
  • Webサイトの役割:専門性の証明、信頼獲得。
    • 「プロフィール詳細」「実績一覧」「ブログ(長文のノウハウ)」を置く。
    • Xで興味を持った人が、Webを見て「信頼できる専門家だ」と確信し、仕事の依頼をする。

パターンC:【LINE公式 × Webサイト】(リピーター育成)

  • Webサイトの役割:新規集客、リスト獲得。
    • 検索から来た人に「LINE登録でクーポンプレゼント」とオファーする。
  • LINEの役割:追客、リピート促進。
    • Webサイトを見て一度離脱した人に、直接メッセージを送って再来店を促す。
    • Webサイトの「新着情報」をLINEで通知し、再訪問させる。

5. 失敗しないための注意点:ゴールは常に「Webサイト」

連携において、一つだけ絶対に守ってほしいルールがあります。

それは、「ビジネスのゴール(本陣)はWebサイトにする」ということです。

SNS上でDM(ダイレクトメッセージ)でのやり取りで完結させようとする経営者様がいますが、これはお勧めしません。

情報管理が煩雑になりますし、相手の素性も分かりにくく、トラブルの元です。

「お問い合わせやお申し込みは、必ずWebサイトのフォームからお願いします」

と一本化することで、

  • 顧客情報がデータとして蓄積される
  • 「ちゃんとしたビジネス対応」として信頼される
  • 自動返信メールなどで対応を効率化できる

というメリットが生まれます。

SNSはあくまで「広報部」、Webサイトが「営業部・受付」です。この役割を混ぜないようにしましょう。


6. まとめ:Webサイトという「受け皿」を用意しよう

「WebサイトとSNS、どっちが大事か?」

この問いへの答えは、「SNSという『攻めの武器』の効果を最大化するために、Webサイトという『守りの受け皿』が絶対に必要である」ということです。

SNSは、無料で始められる素晴らしい集客ツールです。

しかし、その拡散力や影響力を、売上という「果実」に変えるためには、お客様を受け止め、納得させ、申し込みボタンを押させるWebサイトという「受け皿」がなければ、すべてこぼれ落ちてしまいます。

「SNSはやっているけど、ホームページはまだ…」

「古いホームページがあるけど、SNSと連携できていない…」

もしそうなら、今が最大のチャンスです。

SNSの運用はそのままに、その受け皿となるWebサイトを整えるだけで、今まで逃していたお客様が、驚くほど「残る」ようになります。

「集客効果を2倍にする」というのは、大げさな話ではありません。

「認知(SNS)」×「成約(Webサイト)」

この掛け算の仕組みを、ぜひ貴社のビジネスにも取り入れてみてください。

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